From 'Lucie Rie' by Tony Birks, 4th Edition,
ルーシー・リィー
1902年ウイーン生まれ。1922年-26年まで工業美術学校(ウィーン)にてミヒャエル・ポヴォルニーに学ぶ。
ウィーン工房の中心人物、ヨーゼフ・ホフマンとの交流もあった。1938年、ロンドンに移住しアルビオン・ミューズに居を構える。第二次大戦後、陶芸およびボタン制作工房を再開。1946年、その後制作を共にすることとなるハンス・コパーが工房に参加。1968年大英勲章第四位受勲、1981年大英勲章第三位受勲。1991年、デイムの称号を授与される。1949年よりロンドンをはじめとして、アメリカやヨーロッパでも数々の展覧会を開催。1989年に草月会館と大阪市立東洋陶磁美術館にて日本では
初の個展「ルゥーシー・リィー展」を開催。
その後、1990年に作陶生活に終止符を打ち、1995年、93歳で他界。
ルーシー・リィーは、従来の伝統に立ち向かいながらもうつわをつくる古典的な手法を放棄することなく、日常使いの食器に都会的な感覚を取り入れ、電気窯での一度焼成によって豊かさと深みを表すことが できる釉薬を開発することによって、まったく新しい視点をもった陶芸作品をつくりあげました。また、戦時中から戦後間もない時期まで、生活の糧として陶器のボタンづくりも手がけました。この仕事で 彼女は釉薬の豊富な知識と経験を得ました。
ジェニファー・リー
1956年スコットランド、アバディーンシャー生まれ、ロンドン在住。1975-79年エジンバラ美術大学で陶芸とタペストリーを専攻。その後、アメリカにて有史前の南西インド陶芸のリサーチと、西海岸の現代陶芸家を訪ねる。1980-83年ロンドンのロイヤルカレッジオブアートにて陶芸を学び、
以来世界各国へ旅をしている。1993年リョスカ工芸博物館(スウェーデン、ヨテボリ)、1994年、アバディーンアートギャラリー&ミュージアム(スコットランド)にて回顧展を開催。また、その作品はニューヨークメトロポリタン美術館をはじめとして、世界各地の美術館にてパブリックコレクションとして展示されている。ロンドンにて制作、発表を続けながら、定期的に展覧会を開催している。
ジェニファー・リーは釉薬を使わず、成形前の粘土に金属酸化物を練り込むことで色を入れる方法を 開発し、手びねりの手法で作品をつくります。それらは人間生活の祖形を築いた古代文明におけるうつわの形に影響を受けており、繊細な色彩や霞がかった模様は自然の揺らぎや運動の痕跡を思わせます。
Photo by Pedro Gato Lopez
エルンスト・ガンペール
1965年ミュンヘン生まれ。高等学校卒業後、家具メーカーに弟子入りし、偶然に木工ろくろに出会い独学で学び、1989年に自身の工房を構え、1995年イタリア北部に住居兼工房を移す。1994年「International Wood Turning Exhibition」(ヴィクトリア、オーストリア)や、1998年のStrenesse(ハンブルグ)とギャラリー・ヒルデレイスにおける巡回個展、2000年「エルンスト・ガンペル—GAMPERLの造形 木とろくろが出会った」MDS|G(東京)、など、世界各地の展覧会に参加。また、作品はフランクフルト応用美術館、パリの国立現代美術財団をはじめとした様々な美術館や財団などへ収蔵されている。1993年と1999年には、ダナー財団から賞を受け、その後も、ドイツやアメリカ、オーストラリアにて賞を受けるなど、活躍の場を拡げている。
エルンスト・ガンペールは「木に従う」をモットーに、20年あまりの間、木という素材との対話を続けてきました。倒木や流木から切り出した木の塊から、そこに宿る本質的なフォルムを見極め、ろくろで削りだし、ダイナミックな自然の形状にそった彫刻をつくり続けています。通常の木工作品では取り除かれる節などをその木が持つ歴史としてそのまま使用するのも彼の作品の特徴です。