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2018年10月 (4)

2018年10月31日より、ギャラリー3では「新・ケータイ INFOBAR 展」を開催しています。

MoMA(ニューヨーク近代美術館)のパーマネントコレクションにも選出された深澤直人デザインによるINFOBARは、現代生活に不可欠となった携帯電話に新たな息吹を与え、人々のライフスタイルを楽しく彩ってきました。

初代モデルの発売15周年を記念した本展では、最新機種INFOBAR xvの実機をご体験いただけるほか、深澤直人によるスケッチやコンセプトモデル、図面やモックアップなどの貴重な資料を通して、様々な技術的課題をクリアしていく製造のプロセスやかたちそのものの美しさ、ユーモアにあふれたコミュニケーションデザインをご覧いただけます。

また、21_21 DESIGN SIGHT SHOPでは、本展にあわせてトートバッグやTシャツなどのオリジナルグッズも販売。ギャラリー1&2で開催される深澤直人ディレクション「民藝 MINGEI -Another Kind of Art展」とあわせて、懐かしくも斬新なかたちの数々に、ぜひ触れてください。

2018年10月26日、「SONIA RYKIEL GENEROUS SWEATERS」が開幕しました。
本展では、ブランド50周年を迎える今年、アーティスティックディレクターに就任したジュリー・ドゥ・リブランが、世界的な表現者である7名の女性とともにメゾンの象徴でもあるニットデザインに取り組み、その収益を女性援助に焦点を当てた活動に寄付するというプロジェクトを紹介しています。

参加者の一人である建築家の妹島和世は、日本古来の装いのひとつ「十二単」を題材に、7層で構成された薄く、軽いテクニカルニットの衣服をデザイン。半透明の素材は、着る人の重ね方によって、思いがけない色合いを生み出します。
浮遊感や透明感のある妹島の建築を想起させる、中に人が入ることで多様な表情を見せてくれるデザインです。
開幕に先立ち会場を訪れた妹島は、ジュリー・ドゥ・リブランとの協働のプロセスそのものを心から楽しんだと語りました。

妹島がチャリティに選んだのは「おかえり!ご飯食堂」。日本の日立市を拠点に、働く母親やシングルマザーとその家族のために、無料の食事などの支援を提供する活動です。
女優、建築家、モデル、アーティスト、ダンサーなど、様々な表現活動の第一線で活躍する女性たちによる、ニットを通したデザインのコラボレーションとチャリティ活動。
それぞれのデザインと社会との関わり方を、ぜひ会場でご覧ください。

ギャラリー3では現在、「WAKU WORK ―津森千里の仕事展―」を開催しています。 10月15日には、デザイナーの津森千里とスタイリストの島津由行によるトークショウも行われました。
デザインの仕事を始めて40年近くになるという津森は、自身の「好き」という気持ちや直感を大切に、旅や空想の世界からインスピレーションを得て、限りなく自由で生き生きとした衣服を生み出してきました。
展示空間をぎっしりと埋め尽くす遊び心に満ちた色とりどりの作品群からは、津森自身のつくることへの喜びと、感謝の気持ちが伝わってきます。

会場では、津森の私物や直筆のデッサン、プリントの原画などの貴重な資料も展示するほか、今年Rizzoliから出版された224ページに及ぶ大著「TSUMORI CHISATO」や80年代の「I.S. chisato tsumori design」の復刻商品も限定販売。夢と愛にあふれた「ツモリワールド」を存分にお楽しみいただけます。
津森はトークの中で、ブランド発足当時のコンセプトが今も変わらないと語りました。それは、「年齢にも 職業にも 何にもとらわれない 着たいものを 着たい時につくる 何よりも大切にしたいのは 素直に表現すること」。
自分の「好き」を迷いながらも追求することで「自分らしさ」がみつかる。 ものづくりに携わる人々に勇気とエールを送る、パワフルな展覧会です。

2018年9月25日、企画展「AUDIO ARCHITECTURE:音のアーキテクチャ展」の会場で小山田圭吾(Cornelius)、堀江博久、大野由美子、あらきゆうこがライブ演奏を行う「LIVE AUDIO ARCHITECTURE × 8」を開催しました。

本展のために、展覧会ディレクターの中村勇吾が作詞、小山田が作曲を手がけた新曲『AUDIO ARCHITECTURE』。展覧会では、幅24メートルの大型スクリーンに、8組の気鋭の作家が、それぞれに楽曲を解釈して制作した映像が繰り返し流れています。このイベントでは同じスクリーンの上で、楽曲を8つの映像に合わせて繰り返し演奏することを試みました。

演奏するごとに微妙に違うこの曲を楽しんでほしい、という小山田の後、いよいよ演奏開始です。
楽曲の構造に着目した映像作品に、歌声や楽器の音色が重なっていくと、より立体的な音の構築物(アーキテクチャ)が見えてくるようです。さらに、さまざまな角度から楽曲を捉えた映像作品とともに、同じ楽曲の印象も変化していくように感じられました。

音楽、映像と、Wonderwall 片山正通によるダイナミックな空間が一体となり、いつもの会場とはまた違った"AUDIO ARCHITCTURE"を味わう特別な時間となりました。

Photo: Atsushi Nakamichi (Nacása & Partners Inc.)