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2015年2月 (10)

2015年2月28日、展覧会チームによるオープニングイベント「あれくらい それくらい どれくらい?」を開催しました。

展覧会チームから9名が集ったイベント冒頭では、まず企画進行の前村達也(21_21 DESIGN SIGHT)がチームメンバーを紹介。展覧会グラフィックの中村至男、会場構成監修の鈴野浩一(トラフ建築設計事務所)、テキストの稲本喜則(AXIS)、会場グラフィックの岡本 健、コンセプトリサーチの菅 俊一、展示構成の寺山紀彦(studio note)、学術協力の星田直彦、会場構成協力の五十嵐瑠衣と続きました。

その後ギャラリーツアーへと移り、「単位展」を知識として体感してもらうべく、ギャラリー内ではチームメンバーそれぞれが構成を手がけた作品を紹介しつつ、星田がその作品にまつわる単位の背景を語りました。また、出展作品が定まりきる前での中村によるメインビジュアル決定と、鈴野による規格に基づいた会場構成にも触れました。

各々がそれぞれの視点で、展覧会リサーチ、会場構成、展示企画などのことを、ギャラリーツアー形式で語ったこのイベントは、「単位展」誕生の背景をより知ることのできる内容となりました。

また、イベントに合わせて、展覧会リサーチ段階の資料や記録写真を展示しました。この資料は期間限定で館内に置かれ、手にとってご覧いただくことができます。

いよいよ明日開幕となる「単位展 ― あれくらい それくらい どれくらい?」。
会場の様子を、いちはやくお届けします。

単位で遊ぶと世界は楽しくなる。単位を知るとデザインはもっと面白くなる。
単位というフィルターを通して、私たちが普段何気なく過ごしている日常の見方を変え、新たな気づきと創造性をもたらす展覧会です。

また、会場1階スペースを、単位にまつわるショップとして無料開放します。展覧会とあわせて、ぜひお楽しみください。

写真:木奥恵三

2014年11月、企画展「単位展 ― あれくらい それくらい どれくらい?」に向けて、展覧会チームの中心メンバー10人が集い、様々な「10人でできること」を試みました。その様子を、展覧会企画チームの単位にまつわるエピソードとあわせて紹介します。


Photo: 川瀬一絵

10人でできること:「歩幅を使って横断歩道の長さを測る」

展覧会チーム10人分の歩幅は7.57 m。横断歩道の中央分離帯まであと一息。

「日本の尺貫法には、2歩分の歩幅に由来する『歩(ぶ)』という長さの単位があります。1歩(ぶ)の長さはおよそ1.8 mです。横断歩道の白・黒の帯の幅は一般的に45cmですから、それを数えて長さを測ることもできます。」
(「単位展」学術協力 星田直彦)

展覧会企画チーム インタビュー
前村達也(21_21 DESIGN SIGHT)/企画進行

― 小さい頃の単位の記憶を聞かせてください。

アロワナの大きさは水槽のサイズによって変わります。小学生のときに、水槽の大きさ分だけ成長するアロワナをみて、大きな水槽に憧れていました。アロワナの成長の仕方から、纏足や、西洋の大きな家には大きな家具、日本の小さい家には多機能の家具といったものを連想していました。

― 「単位展」に関わって、単位についてのイメージは変わりましたか。

一つ一つのモノゴトができた経緯を単位を通して読み解くと、そのモノゴトの隣で起こっていることとの繋がりやその理由が垣間見られるようになりました。単位は一見して関係ないモノゴトを繋ぐ糸のようです。

― 「単位展」に来場された方へ、メッセージをお願いします。

イメージを共有するための道具として、そこかしこで単位という言語を使って、色んな人と世界を広げていってください。

前村達也(21_21 DESIGN SIGHT):
神奈川県生まれ。1999年渡英後、2005年に渡西、バルセロナのデザインスタジオEmiliana Design Studioのデザインアシスタントを経て、2006年オランダDesign Academy Eindhovenを卒業。帰国後約2年間の京都滞在を経て、株式会社サン・アドにプロジェクトプランナーとして勤務。2012年より21_21 DESIGN SIGHTのエキシビション・プランナーとして企画展「テマヒマ展〈東北の食と住〉」「デザインあ展」「コメ展」などを担当。

>>「10人でできること Vol.1/展覧会企画チーム インタビュー 中村至男」
>>「10人でできること Vol.2/展覧会企画チーム インタビュー 鈴野浩一(トラフ建築設計事務所)」
>>「10人でできること Vol.3/展覧会企画チーム インタビュー 稲本喜則(AXIS)」
>>「10人でできること Vol.4/展覧会企画チーム インタビュー 岡本 健」
>>「10人でできること Vol.5/展覧会企画チーム インタビュー 菅 俊一」
>>「10人でできること Vol.6/展覧会企画チーム インタビュー 寺山紀彦(studio note)」

2014年11月、企画展「単位展 ― あれくらい それくらい どれくらい?」に向けて、展覧会チームの中心メンバー10人が集い、様々な「10人でできること」を試みました。その様子を、展覧会企画チームの単位にまつわるエピソードとあわせて紹介します。


Photo: 川瀬一絵

10人でできること:「電話ボックスに入る」

電話ボックスに入ることができたのは、10人のうち6人まででした。

「この電話ボックスは、75cm×90cm×200cmです。ここに6人も入れたとは驚きです。ただ、この状態で電話番号をプッシュするのは大変だと思います。」
(「単位展」学術協力 星田直彦)

展覧会企画チーム インタビュー 寺山紀彦(studio note)/展示構成

― 小さい頃の単位の記憶を聞かせてください。

0の次は1だと思っていたので小数点が出て来た時に混乱しました。ですので頭の中で紙10枚で1として、0.1は紙1枚にして理解しようとしていました。
その内に0.01 0.001とどんどん紙が薄くなって行くのと同時に0と1の間ってものすごい量の数字があるんだと感じたことを思えています。

― 「単位展」に関わって、単位についてのイメージは変わりましたか。

単位はどこにでも潜んでいるんだなと感じたのと同時に、単位のない世の中があったらどんな感じなのか想像しています。

― 「10人でできること」を体験してみて、いかがでしたか。

10人用傘や10人用服など、10人用の色々なものがあったら面白いなと思いました。

― 「単位展」に来場された方へ、メッセージをお願いします。

重さでも速度でも長さでも周りに面白い発見がいっぱいあるのでそれを見つけてもらえると嬉しいです。

寺山紀彦(studio note):
オランダDesign Academy Eindhovenに留学。在学中にStudio Richard Hutten, MVRDVにて研修し、2008年帰国後 studio noteを立ち上げる。プロダクトをメインにクラスカ701内装、店舗アートワークなど多岐に渡りデザイン活動を行なう。
http://www.studio-note.com/

>>「10人でできること Vol.1/展覧会企画チーム インタビュー 中村至男」
>>「10人でできること Vol.2/展覧会企画チーム インタビュー 鈴野浩一(トラフ建築設計事務所)」
>>「10人でできること Vol.3/展覧会企画チーム インタビュー 稲本喜則(AXIS)」
>>「10人でできること Vol.4/展覧会企画チーム インタビュー 岡本 健」
>>「10人でできること Vol.5/展覧会企画チーム インタビュー 菅 俊一」
>>「10人でできること Vol.7/展覧会企画チーム インタビュー 前村達也(21_21 DESIGN SIGHT)」

2014年11月、企画展「単位展 ― あれくらい それくらい どれくらい?」に向けて、展覧会チームの中心メンバー10人が集い、様々な「10人でできること」を試みました。その様子を、展覧会企画チームの単位にまつわるエピソードとあわせて紹介します。


Photo: 川瀬一絵

10人でできること:「指を使ってマンホールを測る」

展覧会チーム10人の指でマンホールの円周を測ると、1周まであと少し。

「親指と人差し指を直角に広げたときの両指先を結んだ長さを『咫(あた)』といいます。一般的に1咫は、その人の身長の10分の1程度の長さです。
ただし、写真では指を直角以上に広げていますので、これは『咫』ではありません。」
(「単位展」学術協力 星田直彦)

展覧会企画チーム インタビュー 菅 俊一/コンセプトリサーチ

― 小さい頃の単位の記憶を聞かせてください。

幼稚園の頃に、家にあった薄い木の板を使ってドミノ遊びをするのが好きでした。「ここを曲がるには4枚だけど、あそこを曲がるには8枚必要」とか考えながら、限られた枚数の板をやり繰りしていたことが、単位の概念を使っていた一番古い記憶のように思います。

― 「単位展」に関わって、単位についてのイメージは変わりましたか。

得体の知れないものを、理解可能なもの・具体的なものにするというのが科学やデザインが社会にもたらしている機能の1つだと思うのですが、単位は、特にそういう「見えないものを扱う」ために重要な人間の生み出した知の道具だと思うようになりました。

― 「単位展」に来場された方へ、メッセージをお願いします。

「単位」という考え方で私たちの身の回りを改めて見てみると、多くの人たちの想いや工夫が積み重ねられた結果、今の生活や社会が作られているということがとてもよく分かります。「単位展」を観た後、みなさんの目が単位モードになって、普段と違った見え方ができるようになっていたら、幸いです。

菅 俊一:
研究者/映像作家/多摩美術大学美術学部統合デザイン学科講師。1980年東京都生まれ。人間の知覚能力に基づいた 新しい表現の在り方を研究し、映像や展示、文章をはじめとした様々な分野で活動を行なっている。主な仕事に、NHK Eテレ「2355/0655」ID映像、modernfart.jp「AA'=BB'」、DOTPLACE「まなざし」、著書に『差分』(共著・美術出版社)、『まなざし』(ボイジャー)。主な受賞にD&AD Yellow Pencil受賞など。
http://syunichisuge.com/

>>「10人でできること Vol.1/展覧会企画チーム インタビュー 中村至男」
>>「10人でできること Vol.2/展覧会企画チーム インタビュー 鈴野浩一(トラフ建築設計事務所)」
>>「10人でできること Vol.3/展覧会企画チーム インタビュー 稲本喜則(AXIS)」
>>「10人でできること Vol.4/展覧会企画チーム インタビュー 岡本 健」
>>「10人でできること Vol.6/展覧会企画チーム インタビュー 寺山紀彦(studio note)」
>>「10人でできること Vol.7/展覧会企画チーム インタビュー 前村達也(21_21 DESIGN SIGHT)」

2014年11月、企画展「単位展 ― あれくらい それくらい どれくらい?」に向けて、展覧会チームの中心メンバー10人が集い、様々な「10人でできること」を試みました。その様子を、展覧会企画チームの単位にまつわるエピソードとあわせて紹介します。


Photo: 川瀬一絵

10人でできること:「肘下を使って公園の休憩所を測る」

公園の休憩所の柱から柱までは展覧会チームの肘下9人分、約7.8 mでした。

「現在ではほとんど使われていませんが『肘から中指の先までの長さ』に由来する『キュービット』という単位があります。1キュービットは、およそ43~53cmです。写真では休憩所の対角線の長さは、18キュービットのようです。」
(「単位展」学術協力 星田直彦)

展覧会企画チーム インタビュー 岡本 健/会場グラフィック

― 小さい頃の単位の記憶を聞かせてください。

早生まれも相まって(というのは言い訳ですが)、身体が小さく運動も得意ではなかったので、身体測定やスポーツテストなどがあまり好きになれず、単位で比較されることに疑問を感じていました。

― 「単位展」に関わって、単位についてのイメージは変わりましたか。

少し単位を意識して散歩をすると、目がくらむほどに街が単位で溢れていることに気づかされました。と同時に、意識しないと気づかないほどに、単位が身の回りに根付いているということにも驚きました。
小さな頃はあまり好きになれない単位でしたが、単位が生まれ定着していく途方もないトライアンドエラーの過程に思いを馳せたり、単位があったからこそ生まれた価値などに触れることで、単位ひとつひとつが愛着の沸く存在になりました。

― 「単位展」に来場された方へ、メッセージをお願いします。

物事を"知る"ことへの意欲から生まれた、たくさんの"工夫"が、単位の中に詰まっています。
「単位展」を通して、たくさんの"工夫"を身体で感じとって、新たな"知る"ことへの興味を持ってもらえたら嬉しいです。

岡本 健:
グラフィックデザイナー。1983年群馬県生まれ。千葉大学文学部行動科学科にて心理学を専攻、研究の一環で調べたグラフィックデザインに興味を持ち、方向転換。卒業後、数社のデザイン事務所にて実務経験を積み、株式会社ヴォル、株式会社佐藤卓デザイン事務所を経て2013年4月より独立。
www.okamotoken.jp

>>「10人でできること Vol.1/展覧会企画チーム インタビュー 中村至男」
>>「10人でできること Vol.2/展覧会企画チーム インタビュー 鈴野浩一(トラフ建築設計事務所)」
>>「10人でできること Vol.3/展覧会企画チーム インタビュー 稲本喜則(AXIS)」
>>「10人でできること Vol.5/展覧会企画チーム インタビュー 菅 俊一」
>>「10人でできること Vol.6/展覧会企画チーム インタビュー 寺山紀彦(studio note)」
>>「10人でできること Vol.7/展覧会企画チーム インタビュー 前村達也(21_21 DESIGN SIGHT)」

2014年11月、企画展「単位展 ― あれくらい それくらい どれくらい?」に向けて、展覧会チームの中心メンバー10人が集い、様々な「10人でできること」を試みました。その様子を、展覧会企画チームの単位にまつわるエピソードとあわせて紹介します。


Photo: 川瀬一絵

10人でできること:「切株に乗る」

公園にあった大きな切株の円周は3.66 m。10人で固まって乗りました。

「写真の切株上面の面積はおよそ1m2。ここに10人が乗っているわけですから、一人分の面積が約1000cm2。これは、1辺の長さが31cmくらいの正方形の面積です。簡単にいうと、ここに10人乗るのは辛いです。この体勢は長続きはしませんでした。」
(「単位展」学術協力 星田直彦)

展覧会企画チーム インタビュー 稲本喜則(AXIS)/テキスト

― 小さい頃の単位の記憶を聞かせてください。

幼稚園の頃だったか、時計の短針、長針、秒針の読み方を教わったときはちょっと大人になった気持ちがしましたねー(幼稚園児だけど)。

― 「単位展」に関わって、単位についてのイメージは変わりましたか。

生活と単位の関わりを調べ始めると、物流革命、情報革命から、ウサイン・ボルトの胸板の問題、果てはウチのおふくろが50年前に持ってきた嫁入り道具の桐ダンスの寸法の問題まで出てきて、驚いています。

― 「単位展」に来場された方へ、メッセージをお願いします。

単位展を見終わって家に帰ってから、目を閉じて「単位、単位、単位」と3回唱え、目を開けてください。身の回りのものにいかに巧妙に単位が使われているか、気がつくと思います。

稲本喜則(AXIS):
コピーライター/プランナー/編集者。「デザインのある社会の実現」をテーマに活動するアクシスに入社。デザイン誌「AXIS」副編集長を経て、コピーライティングの分野に活動の軸を移す。現在は、コピーライティングからブランディングまで幅広く手がける。特に、「複雑な物事をわかりやすく面白く伝える」ことに興味がある。著書に『当面の敵というのを決めることにしたのだ。』(草思社)、訳書に『デジタル・ドリーム ソニーデザインセンターのすべて』(ポール・クンケル著、アクシス)など。

>>「10人でできること Vol.1/展覧会企画チーム インタビュー 中村至男」
>>「10人でできること Vol.2/展覧会企画チーム インタビュー 鈴野浩一(トラフ建築設計事務所)」
>>「10人でできること Vol.4/展覧会企画チーム インタビュー 岡本 健」
>>「10人でできること Vol.5/展覧会企画チーム インタビュー 菅 俊一」
>>「10人でできること Vol.6/展覧会企画チーム インタビュー 寺山紀彦(studio note)」
>>「10人でできること Vol.7/展覧会企画チーム インタビュー 前村達也(21_21 DESIGN SIGHT)」

2014年11月、企画展「単位展 ― あれくらい それくらい どれくらい?」に向けて、展覧会チームの中心メンバー10人が集い、様々な「10人でできること」を試みました。その様子を、展覧会企画チームの単位にまつわるエピソードとあわせて紹介します。


Photo: 川瀬一絵

10人でできること:「1つのベンチに座る」

3〜4人掛けのベンチ(幅1.9m)には、2列になって、なんとか10人で座ることができました。

「既製品の椅子の場合、座面の高さは38~42㎝くらい。また、最近の鉄道車両のロングシートの場合、一人分の座席の幅は45~48cmというところです。写真の10人には笑顔が見られますが、実際にはかなり窮屈でした。」
(「単位展」学術協力 星田直彦)

展覧会企画チーム インタビュー 鈴野浩一(トラフ建築設計事務所)/会場構成監修

― 仕事をするようになってから考える単位には、どんなものがありますか。

常にメジャーをもってて測ってます。mm の単位でよく表記します。
住宅などで㎡で表記しても一般の人はよくわからないので、何畳(なんじょう)を略して、㎡の次にかっこして12.5Jとか書いたりもしてます。
あと海外でレクチャーするときなど、50mとか単位をつけて説明したりするのですが、アメリカだと全然通用しなく、尺貫法から国際単位にあわせて、50m走や水泳などもあるのに分からないんだなーと不思議に思いました。
と、単位って面白く、単位をつかって遊べる自由を感じました。

― 「単位展」に来場された方へ、メッセージをお願いします。

単位って厳密で、難しいイメージもありましたが、「単位展」にかかわるようになってから、年齢でなく、身長が1mになったらお祝いしようなど、単位を使って遊んでる作品をみると、単位って面白く、単位をつかって遊べる自由を感じました。
単位を使って応用して遊んだり、基礎単位を頭でなく身体で実感してほしいです。

鈴野浩一(トラフ建築設計事務所):
禿 真哉(かむろしんや)とともに、2004年にトラフ建築設計事務所を設立。建築の設計をはじめ、ショップのインテリアデザイン、展覧会の会場構成、プロダクトデザイン、空間インスタレーションやムービー制作への参加など多岐に渡り、建築的な思考をベースに取り組んでいる。主な作品に「テンプレート イン クラスカ」「港北の住宅」「空気の器」「ガリバーテーブル」など。「光の織機(Canon Milano Salone 2011)」は、会期中の最も優れた展示としてエリータデザインアワード最優秀賞に選ばれた。

>>「10人でできること Vol.1/展覧会企画チーム インタビュー 中村至男」
>>「10人でできること Vol.3/展覧会企画チーム インタビュー 稲本喜則(AXIS)」
>>「10人でできること Vol.4/展覧会企画チーム インタビュー 岡本 健」
>>「10人でできること Vol.5/展覧会企画チーム インタビュー 菅 俊一」
>>「10人でできること Vol.6/展覧会企画チーム インタビュー 寺山紀彦(studio note)」
>>「10人でできること Vol.7/展覧会企画チーム インタビュー 前村達也(21_21 DESIGN SIGHT)」

2014年11月、企画展「単位展 ― あれくらい それくらい どれくらい?」に向けて、展覧会チームの中心メンバー10人が集い、様々な「10人でできること」を試みました。その様子を、展覧会企画チームの単位にまつわるエピソードとあわせて紹介します。


Photo: 川瀬一絵

10人でできること:「手を繋いで輪になる」

10人で手を繋いで輪になると、直径は約4.5m。相撲の土俵と同じくらいになります。

「人が両手を広げたときの長さに由来する『尋』という単位があります。一般的に『尋』は、その人の身長と同じくらいになります。」
(「単位展」学術協力 星田直彦)

展覧会企画チーム インタビュー 中村至男/展覧会グラフィック

― 小さい頃の単位の記憶を聞かせてください。

せいぜい30cm定規の範囲内だったと思います。

― 仕事をするようになってから考える単位には、どんなものがありますか。

デザイナーの仕事をはじめてからは、身のまわりの色を印刷でいうインク4色(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)の掛け合わせ(%)で大体置きかえられるようになりました。

― 「単位展」に関わって、単位についてのイメージは変わりましたか。

あらためて世界を見渡すと、人間は何世紀もの間、あれやこれやと測ったり区切ったり、計算したりと、そんな作業を延々と続けて世界を単位で定義づけてきたのだとおどろかされます。
そんな異常なまでの知への欲求は、人間にとってとても本能的なものと思えました

中村至男:
アートディレクター/グラフィックデザイナー。日本大学芸術学部卒業後、Sony Music Entertainmentを経て独立。 代表作に、PlayStation『I.Q』、『明和電機』のグラフィックデザイン、みんなのうた『テトペッテンソン』など。著書に、『どっとこどうぶつえん』(福音館書店)、『7:14』(金羊社)、『明和電機の広告デザイン』(共著・NTT出版)、『勝手に広告』(共著・マガジンハウス)など。NY ADC賞、文化庁メディア芸術祭優秀賞、ボローニャ・ラガッツィ賞など。
http://nakamuranorio.com

>>「10人でできること Vol.2/展覧会企画チーム インタビュー 鈴野浩一(トラフ建築設計事務所)」
>>「10人でできること Vol.3/展覧会企画チーム インタビュー 稲本喜則(AXIS)」
>>「10人でできること Vol.4/展覧会企画チーム インタビュー 岡本 健」
>>「10人でできること Vol.5/展覧会企画チーム インタビュー 菅 俊一」
>>「10人でできること Vol.6/展覧会企画チーム インタビュー 寺山紀彦(studio note)」
>>「10人でできること Vol.7/展覧会企画チーム インタビュー 前村達也(21_21 DESIGN SIGHT)」