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2015年4月 (16)

企画展「単位展 ― あれくらい それくらい どれくらい?」では、「みんなのはかり」と題し、各界で活躍する8名の方に、「単位」「はかり」をテーマに思い入れのあるものをご出展いただきました。ここでは、それぞれの「はかり」に込められた思いやエピソードを、会場写真とともに紹介します。


写真:木奥恵三

「二つの円筒」 ジャスパー・モリソン

イギリスの小さな南町で、黒檀かローズウッドのこの二つの円筒状のものを見つけた。ショップスタッフに何かと聞いたがわからなかった。しかしそこにいた 2 人のお客はそれが何だか知っているようだった。一人は、平行の線を引くためのものだと。そして、もう一人は、これは非常に馬鹿げたアイデアだが、家か船をつくる際に、並んだ梁の間の距離を測るためのものだと。それはたった15と18インチの長さでしかない。

「みんなのはかり」参加作家

葛西 薫
木内 昇
クライン ダイサム アーキテクツ
作原文子
高山なおみ
皆川 明
Jasper Morrison
柳本浩市

企画展「単位展 ― あれくらい それくらい どれくらい?」では、「みんなのはかり」と題し、各界で活躍する8名の方に、「単位」「はかり」をテーマに思い入れのあるものをご出展いただきました。ここでは、それぞれの「はかり」に込められた思いやエピソードを、会場写真とともに紹介します。


写真:木奥恵三

「色物 SHIKIBUTSU」 皆川 明

日々色を決める際に、明度や彩度、色相という色の要素ではなく、
人間の感情や物の有り様を色に置き換えている。
動物が千差万別であるように、色もおのおのの性格を持ち、
感情的である

「みんなのはかり」参加作家

葛西 薫
木内 昇
クライン ダイサム アーキテクツ
作原文子
高山なおみ
皆川 明
Jasper Morrison
柳本浩市

企画展「単位展 ― あれくらい それくらい どれくらい?」では、「みんなのはかり」と題し、各界で活躍する8名の方に、「単位」「はかり」をテーマに思い入れのあるものをご出展いただきました。ここでは、それぞれの「はかり」に込められた思いやエピソードを、会場写真とともに紹介します。


写真:木奥恵三

「私のはかりは体。」 高山なおみ

味をみておいしいと感じたら、それが料理の作り方。
道具にたよらず体ではかるレシピの言葉を、自著の中から集めてみました。

「みんなのはかり」参加作家

葛西 薫
木内 昇
クライン ダイサム アーキテクツ
作原文子
高山なおみ
皆川 明
Jasper Morrison
柳本浩市

2015年4月21日、毎日デザイン賞の授賞式が行われました。

毎日デザイン賞は、毎日新聞社が主催し、グラフィックやインテリア、クラフト、ファッション、建築など、あらゆるデザイン活動で、年間を通じて優れた作品を制作、発表し、デザイン界に大きく寄与した個人、グループ、団体を顕彰する文化的な賞です。

21_21 DESIGN SIGHTは、「デザインの多視点を提示」として特別賞に選ばれました。

授賞式では、21_21 DESIGN SIGHTアソシエイトディレクターの川上典李子がスピーチを行いました。

朝比奈社長様、毎日新聞社の皆さま、毎日デザイン賞選考委員の皆さま、このたびは栄誉ある賞を21_21 DESIGN SIGHTにいただきましたこと、それも「特別賞」を検討していただいての受賞とうかがい、ディレクターの三宅一生、佐藤 卓、深澤直人、ならびに21_21 DESIGN SIGHTの関係者一同に代わりまして、心からのお礼を申し上げます。

21_21 DESIGN SIGHTは2007年に開館し、これまでに28の展覧会プログラムを開催してまいりました。
その設立の背景は、1988年、デザインの重要性が語られた、ある日にさかのぼります。
ニューヨークにおけるイサムノグチさんの展覧会会場で、イサムノグチさんや安藤忠雄さんと三宅が、「日本におけるデザインミュージアムの構想」を熱く語りあった時間がありました。
その想いを受けつぎながら、21_21 DESIGN SIGHTでは、できうるかぎり幅広く、多くの方がたと一緒に、「『デザイン』とは何かを考える場でありたい」、「デザインの可能性を体感できる場でありたい」と、活動を続けています。

「まずは場をつくり、私たちらしい方法で、始めてみましょう!」
「できるところから進んでいきましょう!」---------- そうした三宅の言葉に一同背中をおされ、わくわくしながらも手さぐりで始めた8年前から現在まで、その気持は変わっておりません。

デザインは、生活を豊かにし、喜びをもたらす知恵です。
日々の課題を解決する叡智であり、今後に向けた新しい視点を示していくこともできます。
そして最も大切なこと、それは、「デザインは私たちの生活のあらゆるところに存在しており、文化であり、デザインとかかわりのないものはない」ということです。
その考えから、21_21 DESIGN SIGHTでは、「デザインの多義性を探る場」でありたいと願ってきました。
それだけに今回、「デザインの多視点を提示」との評価をいただきましたこと、内藤 廣先生がお書きくださった選考評にも関係者一同、感激し、同時に、身のひきしまる思いがしております。

このように評価いただいた活動はもちろん、多くの方々が関わってくださってはじめて実現でき、継続できるものであり、いただきましたすばらしいこの賞も、ご支援くださった多くの皆様と一緒に頂戴したものであると考えております。
この場をお借りしまして、支えてくださっているすべての皆様、そして21_21 DESIGN SIGHTの設立にご尽力を賜りました三井不動産株式会社様に、改めましてお礼を申し上げたいと思います。
このたびは、すばらしい賞をいただきましたこと、本当にありがとうございました。

21_21 DESIGN SIGHTアソシエイトディレクター 川上典李子

>>表彰式の様子はこちら

企画展「単位展 ― あれくらい それくらい どれくらい?」では、「みんなのはかり」と題し、各界で活躍する8名の方に、「単位」「はかり」をテーマに思い入れのあるものをご出展いただきました。ここでは、それぞれの「はかり」に込められた思いやエピソードを、会場写真とともに紹介します。


写真:木奥恵三

「スタイリングと積載量」 作原文子

インテリアスタイリストの仕事の一部は、日々、引っ越しのような作業です。小物から家具に至るまで、沢山のお店から商品をお借りし、撮影をします。多くのプロダクトを扱うにもかかわらず、私の場合、そのスタイリングプランは常に自分の頭の中。私にとって計る作業は、経験と感覚の中にあるのです。

「みんなのはかり」参加作家

葛西 薫
木内 昇
クライン ダイサム アーキテクツ
作原文子
高山なおみ
皆川 明
Jasper Morrison
柳本浩市

2015年3月28日(土)に放映されたNHK BSプレミアム「三宅一生 デザインのココチ」が、4月23日(木)10:00-11:00に再放送されます。

21_21 DESIGN SIGHTディレクターの一人である三宅一生が、Reality Lab.の若いスタッフとともに徹底的に試行錯誤を繰り返す創造の現場を番組が4ヶ月に渡り密着取材。目下最大のテーマである132 5. ISSEY MIYAKEの、あるシリーズの構想から完成までのプロセスをつぶさに記録しています。

2010年 企画展「REALITY LAB―再生・再創造」展、2012年 企画展「田中一光とデザインの前後左右」、2013年 企画展「日本のデザインミュージアム実現にむけて展」でも展示された132 5. ISSEY MIYAKEの創造の過程と三宅一生の仕事の現場を、ぜひご覧ください。

>>NHK番組紹介サイト


写真提供:NHK

現在、国内の美術館で開催されているデザインに関連する展覧会をご紹介します。

日本民藝館
「愛される民藝のかたち―館長 深澤直人がえらぶ」

2015年3月31日(火) - 6月21日(日)

柳宗悦の蒐集品を眺めていると、人を拒絶しない愛くるしさが滲み出てきます。あえて言葉にすれば「かわいい」でしょうか。一見軽率な意味に聞こえますが、この言葉は美学の普遍を深く鋭く突いており、柳の説く「平和思想」「愛」とも密接に関係しているように思えます。本展ではその蒐集品の中から、とくに「愛らしさ」を宿す150点余りの品々を、日本民藝館 館長であり、21_21 DESIGN SIGHT ディレクターの一人でもある深澤直人が厳選し、紹介します。

>>日本民藝館ウェブサイト

企画展「単位展 ― あれくらい それくらい どれくらい?」では、「みんなのはかり」と題し、各界で活躍する8名の方に、「単位」「はかり」をテーマに思い入れのあるものをご出展いただきました。ここでは、それぞれの「はかり」に込められた思いやエピソードを、会場写真とともに紹介します。

写真:木奥恵三

「ヒューマンスケールの計り」 クライン ダイサム アーキテクツ

私達は無意識に自分のいる空間を計っている。建築家として空間をデザインする際、身近なオフィスで寸法を感じ、大きさを再確認する。クライアントには、彼らが馴染みのある身の回りの物を使いながらスケールを感じてもらう。

展示模型では、オフィスのサイズを以下のものと比較している。
- アルテックの椅子
- オフィスデスク
- 畳
- ミニカー
- ラッシュ時の山手線車両

「みんなのはかり」参加作家

葛西 薫
木内 昇
クライン ダイサム アーキテクツ
作原文子
高山なおみ
皆川 明
Jasper Morrison
柳本浩市

企画展「単位展 ― あれくらい それくらい どれくらい?」開始前の2014年11月より、多摩美術大学環境デザイン学科の実技課題として、「単位展」の会場構成をインテリアコースの学生30名が考えました。学生たちは、本展会場構成の監修を担当したトラフ建築設計事務所の鈴野浩一と、TONERICO:INC.代表でデザイナーの米谷ひろしの指導のもと、各々の考える「単位展」の空間を提案しました。
21_21 DESIGN SIGHTの休館日を使った中間発表などを経て、2015年1月には、展覧会企画チームが多摩美術大学を訪れ、成果の最終発表となる講評会が開かれました。

この度、講評会で選出された5作品が、多摩美術大学 八王子キャンパスで展示されます。30分の1模型やCGイメージを通して、コンセプトの構築から最終的な展示空間の落とし込みまでそれぞれ違う、個性ある5つの「単位展」をお楽しみください。

日時:2015年4月21日(火)- 25日(土)9:00〜20:30(最終日は15:00まで)
場所:多摩美術大学 八王子キャンパス デザイン棟1階ギャラリー

また、多摩美術大学環境デザイン学科では、学生たちが課題に取り組む様子をブログに記録しています。ぜひご覧ください。
>>多摩美術大学環境デザイン学科によるブログ
「多摩美術大学環境デザイン学科 × 単位展」


講評会の様子(2015年1月)

企画展「単位展 ― あれくらい それくらい どれくらい?」では、「みんなのはかり」と題し、各界で活躍する8名の方に、「単位」「はかり」をテーマに思い入れのあるものをご出展いただきました。ここでは、それぞれの「はかり」に込められた思いやエピソードを、会場写真とともに紹介します。

写真:木奥恵三

「漱石文学全集 別巻『漱石研究年表』(荒 正人著・集英社)」 木内 昇

漱石は言文一致の草創期に登場し、金字塔とも言える仕事を残しています。憧れの人の歩みを見詰め、今の自分を計る。異なる時代に生きた人と対話できるのが、年譜という単位の最大の魅力かもしれません。

「みんなのはかり」参加作家

葛西 薫
木内 昇
クライン ダイサム アーキテクツ
作原文子
高山なおみ
皆川 明
Jasper Morrison
柳本浩市

現在開催中の企画展「単位展 ― あれくらい それくらい どれくらい?」に関連して、本展覧会グラフィック 中村至男と本展会場構成監修 鈴野浩一の対談が、『MdN』5月号に掲載されました。
http://www.mdn.co.jp/di/MdN/?asid=3381


『MdN』5月号

現在開催中の企画展「単位展 ― あれくらい それくらい どれくらい?」が、イタリアのウェブサイトdomusに紹介されました。
http://www.domusweb.it/en/design/2015/03/02/measuring_this_much_that_much_how_much_.html


domus

「単位展 ― あれくらい それくらい どれくらい?」では、展覧会にあわせて会場1階スペースを、単位にまつわるショップとして無料開放しています。
株式会社ナカダイによる、廃棄物を素材として捉えた他に類をみない量り売り「ナカダイ マテリアルライブラリー」ほか、「単位てぬぐい」や「単位展 オリジナルポストカード」などの展覧会オリジナルグッズ、展覧会チームの関連商品も多数取り揃えています。

ショップ監修 山田 遊(method)

「まず、デザイナーやアーティストではなく、バイヤーという立場から、今回、21_21 DESIGN SIGHTの企画展に、コンセプトショップの監修という形で関わらせて頂いたことを、素直に嬉しく、そして光栄に思っています。

今回、これ程の規模で物販を行うのは、21_21 DESIGN SIGHTとしても初の試みです。
だからこそ、単にお土産を購入する場所というだけでなく、展覧会の内容にしっかりと寄り添いながら単位にまつわる展覧会オリジナルグッズはもちろん、展覧会企画チームや参加作家による展示作品の一部、そして関連商品の取り扱いも充実させています。 また、量り売りや切り売りの仕組みをショップ内に導入することで、グラム(g)やメートル(m)、円(¥)といった、単位を体感することができるショップとなっています。 展覧会で、身の回りにある様々な単位の面白さに触れていただいた後、その余韻を、このショップから家へと持ち帰って頂けたら、大変嬉しく思います。」

やまだゆう:東京都出身。南青山のIDEE SHOPのバイヤーを経て、2007年、method(メソッド)を立ち上げ、フリーランスのバイヤーとして活動を始める。現在、株式会社メソッド代表取締役。2013年6月に『別冊Discover Japan 暮らしの専門店』が、エイ出版社より発売。グッドデザイン賞審査員をはじめ、各種コンペティションの審査や、京都精華大学非常勤講師、教育機関や産地での講義・講演など、多岐に渡り活動中。

企画展「単位展 ― あれくらい それくらい どれくらい?」では、「みんなのはかり」と題し、各界で活躍する8名の方に、「単位」「はかり」をテーマに思い入れのあるものをご出展いただきました。ここでは、それぞれの「はかり」に込められた思いやエピソードを、会場写真とともに紹介します。

写真:木奥恵三

「8ugust」 葛西 薫

なかなか英語の月名が覚えられず困っていたが、あるとき妙案が浮かんだ。頭文字を数字に置き換えるのだ。そうしたら、その字面が記憶に残り、以来、12ヶ月、すべての月名がスラスラと言えるようになった。(なかでも、字面として、8ugustはとても美しいと思った)

「みんなのはかり」参加作家

葛西 薫
木内 昇
クライン ダイサム アーキテクツ
作原文子
高山なおみ
皆川 明
Jasper Morrison
柳本浩市

2015年4月4日、単位展コンセプトショップ「Measuring Shop」を監修した山田 遊(method)と、同ショップに出店している株式会社ナカダイが講師を務め、ワークショップ「モノの解体から誕生まで」を開催しました。

まず、ゲストとして登場した工藤洋志(ritardan-do K.K.)と工藤 遥が、自身の作品を紹介しました。

一人一台ずつ用意されたノートパソコンを、株式会社ナカダイのスタッフの指導のもと、解体していきます。細かなパーツまで一つ一つ外していく人、外れそうなところを探してあちこち引っ張ってみる人など様々ですが、それぞれ集中して自分のパソコンに向かっていました。

最後には、解体したパソコンのパーツを使って、思い思いの作品を製作。
普段見ることのないパソコンの中身を自分の目で確かめ、廃棄物から新しいものを誕生させることで、その成り立ちを体験するワークショップとなりました。