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2023年3月 (2)
ギャラリー3では、3月12日(日)まで「With a Pen 1本のペン、1本の線。そして世界は創られる。by ZOOM」を開催しています。
1本のペンと、そこから生まれる1本の線が、世の中のさまざまな創造の源とも言える—本展は、デジタルツールが日常に溶け込んだ現在において、あらためてペンの本質的な価値に焦点を当てる展覧会です。
本展では、デザイン筆記具ブランド「ZOOM / ズーム」のプロダクトデザイナー 國府田和樹、グラフィックデザイナー 金井知広と、本展コラボレーションクリエイターで「ANATOMICA」デザイナー寺本欣児の言葉や制作プロセスを中心に展示しています。ペンで描いた1本の線から始まるドローイング、そこから起こされるデジタルの図面が3Dモデルにつながり、素材選びや試行錯誤を経てプロダクトが誕生するまでのこだわりに迫ります。
アナログツールであるペンで描くことの価値や楽しさを再発見いただけるよう、会場では、「ZOOM」ペンで来場者が作品を描くことができるほか、寺本が本展に合わせ、ペンで描いてデザインを起こしたペンケースの限定予約販売も行っています。






2023年3月3日、いよいよ企画展「The Original」が開幕します。ここでは会場の様子を写真で紹介します。
世の中に深く影響を与えるデザインを「The Original」と定義し、問いかける本展では、デザインの第一線で活躍する3名、土田貴宏、深澤直人、田代かおるによって選ばれた、家具、食器からテキスタイルや玩具など約150点のプロダクトを見ることができます。
会場内壁面のグラフィックには、写真家ゴッティンガムが本展のために撮影した展示品約50点の写真が大きくレイアウトされています。実物と合わせてそれらの写真をご覧いただくことで、肉眼とも異なった視点で各プロダクトの魅力を存分に感じ取っていただけることでしょう。また、一部のプロダクトは、実際の生活で使用する様子を体感できるよう、インテリアデザイナー吉田裕美佳のスタイリングにより部屋のように再現したインスタレーションの中で紹介されています。
本展での「The Original」は、必ずしもものづくりの歴史における「始まり」という意味ではありません。多くのデザイナーを触発するような、根源的な魅力と影響力をそなえ、そのエッセンスが後にまでつながれていくものです。
世界の流行や潮流(トレンド)に適応することではなく、目の前にあるデザインの参照点であり、すべての端緒となる「The Original」をたどること。そしてあらためて見つめなおすことは、デザインの時間を超えた文脈と、それらを生み出したデザイナーたちとのつながりをもたらすでしょう。








撮影:木奥恵三/Photo: Keizo Kioku