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学生によるキックオフトーク「こんなデザインミュージアムをつくりたい!」を開催

2014年2月2日、学生によるキックオフトーク「こんなデザインミュージアムをつくりたい!」を開催しました。聞き手をつとめたのは、ともに美術大学で教鞭をとる、デザインジャーナリストの森山明子とクリエーターの菱川勢一。高校生から大学院生まで、所属も専攻も異なる10名の学生たちが、未来のデザインミュージアムの姿について、熱い議論を交わしました。

最初のテーマ「『デザインミュージアム』いる?いらない?」では、「眠くならないミュージアム」「芸術もスポーツのように毎日ニュースになると良い」など、日常生活に根ざした意見のほか、「日本人が何をつくって、どう生きてきたのかを、日本だけでなく世界のためにも後世に残していく責任と義務がある」「ミュージアムのためのミュージアムではなく、日常生活の延長にあるミュージアムを」という意見が出ました。

次のテーマは「どんなコレクション?どんな展示?」。ここでは、「日本ならではのもの」「デザイナー自身が集めたものを通してデザイナーが考えたこと」を展示するという意見から、「伝統文化から近代デザインへのつながりを見せる」「常設展を持たず、デザインのプロセスや、手を動かす参加型の展示を」「見るだけでなく、触って、使えて、買えるデザインを」などのアイデアが出ました。

最後のテーマは、「どんな場?」。「障害者やこどもなど、誰もが楽しめる場所」「地域の伝統文化やデザインを共有できる場」「誰もが気軽に入れる、身近で、敷居の低い場所」という意見のほか、「国立近代美術館と工芸館の間につくる」「デザインミュージアム認定制度をつくり、既存の企業美術館などの私立美術館を国が補助する仕組みをつくる」など、具体的なアイデアも語られました。

参加者はそれぞれに、「6年後のオリンピックに向けて頑張りたい」「2020年にデザインミュージアムができるのが楽しみ」「できたら真っ先に行きたい」など、日本のデザインミュージアムの実現を、心から願っている様子。キックオフトークは「これからは若い人たちが中心につくっていく時代」「大学の枠を超えて語り合う意義を感じた」など、意欲的な意見交換の場となりました。最後に菱川が制作した秘蔵映像を上映し、これからは皆さんの時代であると、参加者に希望に満ちたエールを送りました。